最近の出産祝いのトレンドはズバリ、お返しの気を遣わせないものを贈るというもの。一般的に、出産祝いを受け取ると、その半額を目安にお返しを内祝いとして返礼するというのが日本の古くからのマナーです。言い方を替えると、出産祝いをいただくと、出産祝いの内祝い、つまり出産内祝いをお相手に贈るのがひとつの作法となっています。
しかし、産後すぐの時期は出産を終えたばかりでママの体力も十分には回復しておらず、その上、赤ちゃんのお世話で心身ともに余裕がない時期でもありますね。そんなことを思いやって、最近では「お返しは不要だよ」「内祝いは辞退します」という言葉を添えて、相場よりも少し安価な出産祝いを贈ることがトレンドになりつつあります。
トレンドはプチプラの出産祝い
お祝いする側としては小物ではどこか物足りないという気持ちになりますし、かといって見るからに高額なプレゼントになると、「お返しは要らないよ」と伝えていたとしても、出産祝いを受け取った側からするとやっぱりお返しを贈らなくてはと考えてしまうものですね。
3000円以内の出産祝い
そういった意味から、あまり小さくなりすぎず、それでいて「お返しは不要」という気持ちが素直に伝わる価格帯が3000円以内のプレゼントです。実際に、ギフト売場で10年以上出産祝いにかかわってきた筆者の経験でも、3000円までの予算で出産祝いを探す方がはっきりと増えてきたことを感じています。
お返し不要の伝え方
仲の良い関係であれば、はっきりと「お返しは要らないからね」「内祝いは不要だよ!」と伝える方がほとんどです。この場合も直接プレゼントを手渡しされるケースは少ないので、電話やメール、LINEで伝えることが多いようです。
そうは言っても、お相手との関係性によっては直接は伝えづらいということもありますよね。そんな時は、プレゼントにメッセージカードを添えるのが定番の方法です。
メッセージカードにおめでとうの文章を載せた後にさりげなく、「産後で日々お忙しいでしょうから、お返しは不要です」「産後の御体をご自愛頂きたく、この度の出産祝いにつきましては内祝いを辞退します」などと添えるのが無難と言えます。ポイントは「お返しは要らない」という部分についてはにごさないことです。
せっかくのお相手のへの気遣いであってもそれがしっかりと伝わなくては意味がありません。直接伝える場合もメッセージカードを添える場合も、はっきりとにごさずに伝えるようにしましょう。
二人目の出産祝いでもプチプラにしていいの?
ギフト売場でも実際にこういったご質問をいただくことがよくあります。この疑問については、ある程度以上仲が良ければプチプラにしても差し支えないですが、できることなら一人目と価格帯をそろえたほうが無難ですとご案内しています。
というのも、プチプラがトレンドと言ってもまだまだ日の浅い考え方であると同時に、二人目にプチプラを贈ったという体験談、経験談を耳にする機会はまだまだ多くはありません。そういった点から、今の段階では、できれば二人目は一人目のお祝いと同じような価格帯で贈ることを推奨しています。
プチプラの出産祝いの探し方
高そうに見えてしまうと、お相手の方はいくら「お返しは不要」と言われたとしても気が引けてお返しを贈らなくてはと考えてしまうものです。実際の値段についても気にかける必要がありますが、同時に、高そうに見えてしまわないかについてもチェックしましょう。
でも、そう言われても何が高そうに見えて、どんなものなら高そうに見えないのかがわからないという声が返ってきそうですね。その場合はなるべく小さく、かさばらないものを選べば失敗がありません。
2000円~3000円の出産祝い
これくらいの価格帯が、ある程度の豪華さは持たせつつ気を遣わせない価格帯になります。もし気に入ったものが見つかったなら2000円以上、3000円未満の商品からプレゼントを決めるといいでしょう。
オーガニック100%のベビーシューズ
オーガニックコットン100%のタオル地で作られたベビーシューズ。小さくて可愛い足を優しく包み込みます。小ぶりなベビーシューズなら必要以上に高そうには見えませんし、それでいて出産祝いのおめでとうの気持ちが伝わる豪華さもあっておすすめです。
今治タオル ベビーカラーバスタオル
お風呂上りはもちろん、おくるみやベビーケットなど使い道がたくさんあって喜ばれるバスタオル。これもそれほど高そうには見えない反面、出産祝いの特別感がしっかりと伝わるそんな豪華さもあるプレゼントになりますね。
ママ向けのノンカフェインティー
赤ちゃんに贈るギフトが出産祝いという先入観から離れて、ママに贈る出産祝いという発想も実は喜ばれる出産祝いの贈り方です。特にお茶の場合はあまり高そうには見えないので、プチプラの出産祝いにも向いたアイテムと言えます。
1000円~2000円の出産祝い
プチプラという言葉の響きからいうと、この価格帯こそがわかりやすい意味でも「プチプラの出産祝い」と言えそうですね。どんな方が見ても高価な贈り物には見えにくいですし、お返しは不要という気持ちを伝えるにはわかりやすい価格帯の贈り物と言えます。その一方で贈る側の目線で考えると「少し物足りないなぁ」「せっかくのお祝いなのに簡素になるなぁ」という思いを抱きやすいのもまた事実です。お相手との関係性などを考えて、いくらくらいの価格帯から選ぶべきか考えるようにしましょう。
今治タオルのハンドタオルセット
赤ちゃんの汗をぬぐったり、吐き戻しを拭いてあげたり、小さなサイズのハンカチやハンドタオルは育児の必需品。だから、使ってうれしい出産祝いとして長年、出産祝いのシーンでも人気の高いアイテムがハンドタオルです。ハンドタオルであればそれほど高価には見えませんし、お返しは不要という言葉もすんなりと受け取ってもらえるプレゼントになるでしょう。
デリケートなベビーへの思いやり
デリケートなベビーのためのブラシとコームのセット。ナチュラル感いっぱいの白木のあたたかみのある素材感。オランダのベビー雑貨ブランドBAMBAM(ボンボン)のおしゃれなプレゼントはプチプライスでも他の人とちょっと差がつくオシャレな出産祝いになるでしょう。
はじめての木のおもちゃなら
赤ちゃんのファーストトイにピッタリの木製のガラガラ。プラスチックにはない温かみを小さな手で感じてほしい、そんな思いを込めて贈る出産祝いのプレゼントに。安心の良質なブナ材を使用し舐めても安心だから歯固めにも使えます。小さなおもちゃなのでプチプラの出産祝いにもぴったり。
お返し不要の出産祝いで失敗しない方法
仲の良い人、気持ちが伝わる人だけに限定する
「お返しは結構です」「内祝いは不要です」と言われても、実際にお返しを贈らないのはとても勇気がいることです。実際にギフト売場で耳にするママやパパの意見としても、「お返しは不要と言ってもらえるのはすごくうれしいですが、かと言って、何もお返ししないというのはやっぱりできない」というものです。
そのため、できることなら、お返し不要で出産祝いを贈る場合は親しい人だけに限定したほうが失敗はしにくいでしょう。
ラッピングやのしは手抜きしない
プチプラで高そうに見えないほうがいいと書いたものの、ラッピングが簡素だったりのしが省かれていると、そもそもの「おめでとう」の気持ちが伝わりにくくなります。物の値段は抑えても、ラッピングのしについては手抜きしないことをおすすめします。
いかがでしたか。
以上、最新のトレンドのプチプラの出産祝いについての読みものでした。